リウマチ外科医の徒然草

リウマチ診療を中心に過ごす外科医の、日々あったこと、考えたことをつづります

リウマチ手の最も理想的な機能評価法は何か?

管理人は、以前からリウマチ手について持論を展開してきました。

スワンネック変形ボタン穴変形尺側偏位・・・

どれも一筋縄ではいきません。

f:id:orthopaedicrheumatologist:20170819170028p:plain変形が混在した手

 

異なる変形をまとめて機能評価できる方法は?

 

現在手の外科領域で最も用いられている方法は、

Disabilities of the Hand, Arm and Shoulder(DASH)です。

http://www.jssh.or.jp/doctor/jp/publication/kinouhyouka4th/dash1.pdf

 

これはアメリカで開発されたものですが、日本語版が開発され検証されたため、世界中で使用が認められています。

ゴールデンスタンダートですが、両手の機能を一気に測るため、

多数の変形が混在するリウマチ手には不向きです。

 

また日本手外科学会から、

手の機能評価表:日常生活動作検査 が出されています。

http://www.jssh.or.jp/doctor/jp/publication/kinouhyouka4th/k-11.pdf

DASHと同じような使い方ができ、生活様式に合った評価法ですが、

海外認知度が低く、論文としては使いにくいことが挙げられます。

 

 

最近の海外の動向では、ミシガン大学から出された、

The Michigan Hand Outcomes Questionnaire (MHQ)

流行っています。

これは、利き手、非利き手を別々に評価するためより詳細な評価が可能です。

以前にSARAHスタディーのことを投稿しています。

 

www.orthopaedicrheumatologist.com

 

このLANCET掲載の論文において使用されたのも、このMHQです。

 

しかしこれらはすべて、患者立脚型評価ですばらしいのですが、

 

20分近く評価時間がかかることが問題です。

 

もう少し簡便な方法はないのか?

このため、われわれではKapandji Indexを使用してきました。

5分以内で評価が可能なことと、非常に客観的です。

f:id:orthopaedicrheumatologist:20170819172136p:plain母指対立テスト

 

しかしこれを機能評価として使用していいのか、疑問が呈されてしまいました。

確かに、指を動かして届く範囲を見ているだけなので、

動作を評価しているわけではなく、正確には確かに機能評価ではありません。

 

ではどんな方法がいいのか?

先述のように、reviewerから「機能評価としては不適切」

Kapandji Indexは烙印を押されてしまいました。

 

かわりに、

Jebsen Hand Function Test

使用することを提案されました。

 

正直、私もこのテストを知りませんでした。

Rehab Measures - Jebsen Hand Function Test

 

両手で物を持ったり、どれだけ時間がかかるかを評価する方法のようです。

両手を別々に評価し、非常に客観的です。

ところが、この方法は30~40分かかるのです。

      Not Practical !!!  使えん!

 

日本には同様のもので、脳卒中患者に多く使用されるSTEFというものがあります。

以前われわれも使ったことがあるのですが、時間がかかりすぎます。

 

というわけで、現在でもベストは何か困っています。

どなたかコメントいただければ幸いです。

 

読んでいただき、ありがとうございました。