リウマチ外科医の徒然草

リウマチ診療を中心に過ごす外科医の、日々あったこと、考えたことをつづります

牛車腎気丸はリウマチ性サルコペニアにおいても有効なのか?

多忙を極める毎日が続いていて、更新が途絶えがちになります。

 

このブログは備忘録的な部分を兼ねそろえていますので、

学んだことは即座にアップするようにと一念発起しました。

 

今日から、リハビリテーション医学会の秋季集会に初めてお邪魔しています。

www2.convention.co.jp

 

会場は大阪国際会議場、グランキューブです。

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例年より盛況なのか、午前から各会場が満員御礼で入れません。

 

リハビリテーションはレジリエンスを用いた医学である

大阪大学の特任教授、萩原先生はこう言っています。

レジリエンスとは、外的ストレスに対して体が修復をしようと発動させる修復機能のことを言うようです。

 

外的ストレスに対する反応なので、

「きちんとストレスをストレスとして認識する」ところから、

チャレンジ意欲というものがわき、

その末に体の最適性化が得られる。

 

つまり、嫌なことを考えないようにすることは、それなりに自己防衛のためには大事だけれども、あえてストレスに立ち向かうことも必要である。

ということを言っているわけです。

 

その際に生まれる失敗をいたわりあう機構が存在すれば、

得られる結果は何倍にもなるということらしいです。

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つまり、リハビリテーションにおいては、

障害によりできなくなったこと = ストレス 

にきちんと向かい合せ、

訓練を通じていたわりあいながら、

体を最適化するという作業をしていることになります。

 

 もしもそうだとすると、

ロボットを用いたリハビリテーションは、

訓練としては最適化 されていても、リジリエンスは得られない 

ということを意味するのではないでしょうか?

 

つまり効果は限定的・・・ かもしれません。

 

 

ところで漢方は効くのか?

では、リハビリにおいてはどのように漢方を用いるのがいいのでしょうか?

リジリエンスを得る際に生まれる、精神的、身体的ストレスのバランスをとるというために使用するのがよいようです、

 

その一例として、サルコペニアにおける腎虚に対して、

牛車腎気丸を使用するというスタディーでした。

 

老化マウスを使用した実験で、

・筋肉の遅筋化を抑制

・グリコーゲンの再蓄積

・筋繊維の委縮を抑制

 

など様々な効果が得られたようです。

 

また、疼痛系にも働き、TNFαの抑制を介して、疼痛閾値を上げたようです。

 

以上のことから、牛車腎気丸で特許を取得されているようです。

 

リウマチ性疾患でも効くのか?

スタディー自身は非常にシンプルであり、効果もクリアカット、

実臨床でも処方がすぐできる安価な薬剤。

 

確かに試す価値はあるかもしれません。

ただし、健常老齢者と違って、リウマチ性疾患は一筋縄ではいかないように思います。

 

 

もちろん、詳細は言えませんが、

私もリウマチ性疾患におけるサルコペニアと炎症性サイトカイン・マイオカインについての実験を行っています。

それから思うところもあるのです。

炎暑性サイトカインの発現の時間的推移がどうも強くかかわる印象を持っています。

 

これからも研究が楽しみです。

可能ならば、牛車腎気丸は安価なので、場合により私も試してみたいと思います。

 

では。

 


 

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