リウマチ外科医の徒然草

リウマチ診療を中心に過ごす外科医の、日々あったこと、考えたことをつづります

若い時の人工関節はやっぱり寿命が短い

自分の担当で、50代後半の男性ですが、30歳ころから発症してすでに20年オーバーの罹病歴の方がいます。

 

肘肩のポリエチレンは、股膝のものより進歩していません。ましてや指はもっとです。

若年時の関節破壊で、ADL仕方ないとはいえ、若年の人工関節はやはり寿命が短いことを痛感しました。

 

今回はこの話です。

 

この方の特異なところは、この20年でいわゆる大関節(肩・肘・股・膝)の8つのうち、すでに6箇所が人工関節になっていることです。

 

すなわち、30歳代にそれだけの手術を受けざるを得ないひどいRAということです。

先輩からの引継ぎ患者でして、どれも自分で手術をしていません。

 

まず、昨年右肘の人工肘関節の再置換を行いました。

Kudo Type 5は尺骨コンポーネントにオールポリエチレンのバージョンがあり、それの長期成績はメタルバックのものとく比較して劣ることが報告されています。

http://www.boneandjoint.org.uk/content/jbjsbr/92-B/10/1416.full.pdf

 

f:id:orthopaedicrheumatologist:20170425182233j:plain 尺骨コンポーネントのゆるみ(+)

骨セメントが充填されており、再置換は骨髄内のセメントを除去しないと行えません

セメントはこびりついていますので、特殊な機械が必要です。

Zimmerの ウルトラドライブを用意して、骨内のセメント除去しました。

 

今年になって、次は膝の人工関節の再置換です。インプラントは緩んでいなかったので、インサートのみ交換を行いました。17年使用したインサートです。

f:id:orthopaedicrheumatologist:20170425182544j:plain内側が摩耗して破損

 

体重が80㎏くらいあり、17年間よく耐えたものだと思います。

 

#人工関節再置換#人工肘#クドー式人工関節#ポリエチレン摩耗