リウマチ外科医の徒然草

リウマチ診療を中心に過ごす外科医の、日々あったこと、考えたことをつづります

スワンソン術後における伸展力不足の問題

管理人です。

ここ数か月で、軽度から高度まで幅広い尺側偏位+スワンネック変形

に対するスワンソンインプラントを用いた関節形成術を結構やりました。

 

その術後で、固有指のPIP関節の伸展が思うようにコントロールできない症例に最近は悩まされています。

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ご存知の通り、スワンソンインプラントは、ただのシリコンのインサーターです。

関節運動は、生理的ではなく、このシリコンたわみで行っています。

 

筋や腱の短縮に対応するため、十分な骨の切除を行い、

短くなった腱に合わせて、関節レベルを下げるという手技です。

尺側の内在筋腱は、通常切離します。

 

というよりも、切離しないとほとんどMPJの脱臼が戻りません。

 

このため、致し方ないのですが、terminal tendonへ向かう、

伸展力を犠牲にして、半減させていることになります。

橈側の内在筋腱のみの力によって指を伸展させる

のが術後の手です。

 

ところが、やはり術後にPIPJの伸展が-25度くらい、特に中指に多いです。

伸展不良を認めます。

 

長期間のRAの罹患により、内在筋腱そのもののダメージが色濃いのでしょう?

十分な伸展力を得られないのです。

 

中指では、停止部が一番遠いからでしょうか?

他の指に比べてダメージが大きい気がします。

術後の筋力トレーニングはこれを改善することができるのでしょうか?

注意深く観察を続けます。