リウマチ外科医の徒然草

リウマチ診療を中心に過ごす外科医の、日々あったこと、考えたことをつづります

リウマチ母指変形と手指変形(スワンネックとボタン穴)の障害への寄与割合は?

相変わらずニッチな議論の分野ですが、書いてみます。

母指

母指は、他の指と対向します。

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橈側外転、掌側外転で示指や中指と物を挟み込みます。

機能の約半分を担っているとされているため、機能障害に直結していると思われます。

固有指

他の4本は、伸展で物を把持するためのリーチと、グリップを行います。

細かい指の位置調整と位置の維持は、内在筋を用いて行います。

 

ボルダリングをするとわかりますが、指でホールドを持つときには、屈筋腱よりもはるかに内在筋の力を要します。(これが原因で素人は小さなホールドを持てません)

つまり、把持をする力が出せれば大まかに機能が保てます。

ボタン赤変形よりスワンネック変形が障害が強い

いわれる理由です。

 

で、各変形はどれだけ影響しあうのか?

これは知られていない分野です。

トータルに機能をしらべるため、Grip force curveを用いる方法や、把持空間の大きさを調べる研究があります。

www.ncbi.nlm.nih.gov

 

私は、指変形と障害の多変量解析を行っています。

 

本来は今年秋には学会発表する予定でしたが、

諸事情により学会への不参加を決めましたので、来年に持ち越しです。

 

その前に、固有指の寄与割合だけこそっと示します。

bouttennaire : swanneck : ulnar drift = 3 : 4 : 20

 

まじで尺側偏位やばいっす。