面白い本を久々に見ました。
本というか、ほとんど漫画ですが。
今、最も勢いのある絵本作家のひとり、ヨシタケシンスケさん。
そんなヨシタケさん初となる育児エッセイが出版されました。
ぼくが最初の子育てのとき、辛いと感じたことのひとつに「子育ては楽しいものだ、幸せなものだ」という社会の認識に対して、子育てを全然楽しめていない、日々大変だと感じている自分に対する、父親としての自分の不安がありました。でも、そう感じているパパ、ママは少なからずいるんじゃないか。「育児幸せ」「子育て楽しい」という、美しい部分だけではない、「子育てって大変だよね」「育児って、楽しいばかりじゃないよね」という、言いたいけれど言えないところを、表現をうまく変えて伝えることだと思ったんです。
僕たち男性の、「妊娠、出産、育児とはこういうものだから、父親はこうでなければいけない」という 世の中の風潮に対する、反感とはいえないまでも、うすら寒い何とも言えない気分というのを書き下したものです。
はじめの10ページくらいの、はじめの出産時に感じたもの、本当に共感できます。
私たち男は、実際に出てくるまでどうやっても実感とやらは持てません。
それなのに、実感と責任をもって父親として振る舞いなさい。。。。
ええ、ええ。振る舞いますよ。いわれなくても。
出産時に腰もさするし、おしりもぎゅってしますよ。
やらないとは言ってないじゃない。
立ち会うのが良い父親の鑑?誰が決めたの?って思いながら、代わりにできないので、従うしかないところから始まる僕たちの苦悩。
でも本当に、われわれが感じる疎外感・・・・母親には伝わっているのでしょうか?
それはもう、大変なのは母親・・・それもわかります。
でも受けるストレスは両親で分け分けなんですよね。
だからって、僕に全部渡さないでもいいじゃない笑
そう、小さな気遣いがお互いをいたわれるのに、そんなにイライラしないでよ。
思っても言えなかった言葉が満載です。この本。
ラスト1ページは秀逸です
そう、育児が楽しいなんて幻想です。
一度ご覧あれ。