以前に書いた記事です。
www.orthopaedicrheumatologist.com
この時は、手術系の記事でした。
本日は、薬物療法についてです。
EULAR recimmendation2013から、アルゴリズムが掲載されており、
JCRガイドラインもそれを掲載しております。
診療アルゴリズム
各Phaseのさわりは以下のとおりです。
Phase I
- 診断がつき次第、可能な限りMTXを開始する
- 6ヵ月(できれば3ヵ月)以内に寛解を目指す
- ステロイドの短期少量使用も可能
Phase II
- 予後不良因子があればbDMARDsを追加する
- bDMARDsはどれを選んでも構わない
Phase III
- bDMARDsの変更にはエビデンスがない
- 症例によってはtsDMARDsを使用してもよい
結局のところ、まとめると
可能な限りMTXから治療を開始する
常に統合疾患活動性指標で評価継続する
3~6ヵ月以内に寛解を達成する
寛解が達成不可ならbDMARDsを使う
寛解を得るまで適宜csDMARDsを併用する
ということになります。
EULAR recommendation 2016 update
おおむね変更はないのですが、
・使用すべきcsDMARDsの種類が明確に記載されたこと
・短期間の筋注のステロイド使用が推奨
・バイオの種類についてどれも同じ扱い
・JAK阻害薬がPhase IIに格上げ
ここが変更点です。
つまり、薬物療法開始時に
MTX使用開始と同時にステロイドの筋注が推奨
ということです。
私も今年4月にSmolenの口演を聞いてからすぐさま実践しています。
患者さんの満足度、半端ないです。
また、MTXが効くまでの期間のリリーバーとなります。
一度お試しあれ。