相変わらずニッチな議論の分野ですが、書いてみます。
母指
母指は、他の指と対向します。
橈側外転、掌側外転で示指や中指と物を挟み込みます。
機能の約半分を担っているとされているため、機能障害に直結していると思われます。
固有指
他の4本は、伸展で物を把持するためのリーチと、グリップを行います。
細かい指の位置調整と位置の維持は、内在筋を用いて行います。
ボルダリングをするとわかりますが、指でホールドを持つときには、屈筋腱よりもはるかに内在筋の力を要します。(これが原因で素人は小さなホールドを持てません)
つまり、把持をする力が出せれば大まかに機能が保てます。
ボタン赤変形よりスワンネック変形が障害が強いと
いわれる理由です。
で、各変形はどれだけ影響しあうのか?
これは知られていない分野です。
トータルに機能をしらべるため、Grip force curveを用いる方法や、把持空間の大きさを調べる研究があります。
私は、指変形と障害の多変量解析を行っています。
本来は今年秋には学会発表する予定でしたが、
諸事情により学会への不参加を決めましたので、来年に持ち越しです。
その前に、固有指の寄与割合だけこそっと示します。
bouttennaire : swanneck : ulnar drift = 3 : 4 : 20
まじで尺側偏位やばいっす。