異国の地に来て2週間ほどが経ちました。
思えばあっという間ですが、自分的には大変な毎日でした。
日本においてでも環境の異なるところで生活をして、自分のポジションを確保することは容易ではありません。銀行員などは3日前に異動が発表されるといいます。その環境変化たるは恐ろしい限りです。心から尊敬します。
以前私は医局からの異動指示で、そのあと5kgやせて肌がかっさかさになるほどの心労を経験しています。また本店に帰ることになった時も、異動3ヵ月で職場における閉塞感から不眠と拒食を一時的ですが経験しました。
意外と私は繊細なのかもしれません。
みなさんはどうなのでしょうか?心当たりはありますか?
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さて、前述の銀行員などはどうしているのでしょうか?
転勤時、住環境は激変します。
異動通知を聞いた午後に慌てて現地に赴き、支店長に挨拶ののち、1時間で住むところを決めないといけないという話も聞きます。心から尊敬します。
ではそれが理由で転職するかというと。。。そうでもないみたいです。
銀行は、一般企業と比べても離職率が高いと言われていますが、実際はどのくらいの人が退職していくのでしょうか?
これは一般職や総合職、都市銀行や地方銀行などの違いによっても変わってくると思うので、正確な数値を出すことは難しいですが、離職率が高いような銀行だと2~3年後に3割、5年後に半数近くが辞めていくようなところもあります。
このような状態が続いていれば、ブラック企業だと言われてしまっても仕方ない状況です。
新卒で入社した人の3年後の離職率が0%(※つまり誰も辞めていかない)の企業も100社近くあるので、この数字がどのくらい高いのかというのは想像がつくと思います。
銀行の仕事というのは本来、収入も高く、業務的にも安定した仕事なはずです。
それに金融機関なので、休みはカレンダーと一緒ですし、周りの人から見ても羨ましいなと思われることも多々あります。
・・ですが、実態はそんなに楽な仕事ではありません。
銀行に勤めている人の多くが、毎日、顧客からのクレームに対応したり、投資信託のノルマに追われたり、融資先と上司との板挟みになったりして、相当なストレスを抱えています。
入社後3年以内なら、休日も資格取得の勉強にあてたりしているので、本当に心落ち着けるプライベートな時間は少ないのです。
ふとした瞬間に「何のために、こんなに一生懸命働いているんだろう」と、思い悩んでしまう人も多いのです。
他にも、少数ですがその逆もあって「銀行の仕事が楽過ぎてつまらない」「毎日退屈」「やりがいを感じない」という人もいます。
銀行を志望する人だけに限ったことではありませんが、元々銀行で働きたいという人は安定志向の方が多いです。
全然違うんです。
純粋にブラックな側面と、単調作業によるプレッシャーが中心なようです。
おそらく転勤後も、同一構内の言語は一緒で、仕事をするのに、優先事項や言葉、進め方などは同じなのではないでしょうか?
なので、環境変化に伴うストレスは少ない、むしろ環境が変わらないことによるストレスを感じて離職する。
自分が異国の地で最も落ち着くところはどこか考えてみました。
「自宅」です。
これは当然かもしれませんが、日本語で作業できるのこと、自分のペースでできること、最も言語ロスが少ないところなんです。
次に楽なところはといいますと、
実は診察室で、Leiterの先生のドイツ語による診察を見ているときだったんです。なんでかを考えていました。
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今午後は基本的にラボで基礎実験の見学を行っています。研究を臨床でしか行ったことがないので、全く無知の分野です。
年齢が近い女性の先生方に教えてもらって、うれしいところもあるのですが、聞いた事の半分も理解できず、(日本語でも一緒かな?)ちょっと、ドキドキしています。
それよりは無語で見てるだけですが、カルテの内容をGoogle先生の力を借りながら読み解いて、患者の身体表現から病状を紐解いて、治療内容と決定を推察して、上級医師の決定結果とどう違うかを考える。。。
う~ん。これって日本でやってきたことと同じなので、そうしんどくないんです。
言語は全くわからないんですが、気持ち的には把握している感が強くあって、そこまで苦しくないんです。
もろもろを考えると、最も自分にとってきついことをするのは、全く違う世界に飛び込むことなんだと思います。 言語は同じでも、現場でのテクニカルな言語が違うのもストレスになり得ます。 公務員がラーメン屋さんになったような。
この方はすごいと思います。
この自分が持ちうる言語、感覚、思考などのベクトルが全く違うということは本当にきついことですが、それをいかに行うかが自分の成長に帰結する。
そう信じて、異国の地ですが頑張ろうと思います。
とりとめのない文章になりました。
では。