リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

欧米における自己責任主義 VS. 日本における庇護搾取主義  考えさせられた同僚のメール

管理人は海外にいるが、毎日が新しく考察をするほどドラスティックではない。

ただ、振り返りをしたりまとめて考える機会は重要だなと考えた。

 

 

先日、日本にいる同僚がから一通のメールが届いた。

正確には、私の方から関係各位に送ったメールの返信という形でアプローチがあった。彼も欧州に留学した経験があるが、travel grantという形での、招待者としての施設見学であった。その彼から「欧州をどう思う?」という質問であった。

 

クリックすると新しいウィンドウで開きます広大な欧州

 

 

実にアバウトな質問である。

何を聞かれているのかはっきりしないので、だんだん思うところが変わってきていますと答えた。あいまいな答えを返したので、きっと返事はないかなと思っていたところ、まさかの突っ込んだ返信が返ってきた。

 

「途中でもいいからどう思う?」

 

まさか聞かれると思っていなかったので、きっとこちらの医療のことを聞かれているのだと理解し、先日アップしたような内容をお伝えした。

もちろんこのブログを見ているなんてことはないだろうと思いながら。

 

www.orthopaedicrheumatologist.com

 

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そうすると意外な答えが返ってきた。

 

「僕はヨーロッパは生きるのが難しい国だと思った」

「日本が住みよいが、その分社会/組織からのパワハラが強い」

「QOLを追求してはいけない風潮が蔓延している」

 

 

的を射ているなと思いました。

ヨーロッパはもちろん多くが先進国ですが、決して安定しているわけではありません。

現在の欧州連合EUの加盟国は大体固まっていて、あ、イギリスが抜ける方向ですが。これらは、昔から戦いあってきた国々なんです。

何世紀ごろにはどこかの国に侵略されて、いついつは別の誰かに支配されて、しょっちゅう為政者が変わるとともに、異人種が侵入してくる。

 

大陸とつながっていることから、日本と違って守られていません。

 

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どんどん人種と文化は混ざっていくとともに、気を抜けないのです。

そして第1次と第2次の世界大戦を思いっきり経験しています。

すべての国が国内を戦場にしたのではないでしょうか?

 

 

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その後も東西冷戦をもろに受けています。

 

東欧諸国はソビエト連邦との関連が濃く、崩壊後は貧しい状況が改善しきったわけではありません。現在でもようやく旧ユーゴスラビアやルーマニアなど、まだまだ発展途上のところがたくさんあります。

 

そう、ヨーロッパは気を抜いていても生きられるほど甘くないのです。日本人は外国からの労働者にあまり仕事を奪われていませんから、ピンとこないかもしれませんが、気を抜いたらアフリカや東欧の人に自分の職を奪われてしまうのがヨーロッパです。

 

 

なので、もちろんアメリカも基本的なところは同じと考えて構いません。ただ、アメリカは移民を多数受け入れて力にしてきました。多民族国家を自負しています。その分ヨーロッパよりはアジア人でも住みよいでしょう。

 

友人や同級生も、何人もアメリカに渡っています。

帰ってこないやつもいます。

 

 

 

 

ただヨーロッパはバルカン半島における人種浄化の戦争などを見てもわかるように、生きるか死ぬかなのでしょうね。人々は自分に対して、緩くはいられないのです。他人にかまっている余裕はないので、他人をどうこう嫉妬したり日本人的な村社会的な動きは少ないように思います。

 

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次はパワハラについてです。

これは日本の良くないところです。シビアな搾取構造が敷かれています。

会社組織などは最近は改善されているのでしょうか?

 

 

これはブラック企業における基本的思想に現れています。ブラックの定義は、改善する努力のあるかなしかという風に定義されている方もおられますが、私はどこまでがセーフとか言う前に、思想的にアウトと思っています

ワタミしかり、ラーメン屋しかり、もちろん大学医局も・・・

 

 

人類自体がもはら有志以来、強者による搾取で成り立ってきたということを認めざるを得ません。日本はこれがとてもひどいです。表立ってではなく、静かなパワハラとして機能する。これが人を疲弊させるのです。

タイムカード押さないでおこうなんて考えるだけ間違いです。

ブラックとホワイトの狭間で。 - めんおうブログ

 

外国に出ると、

こういう他人を静かにコントロールするという発想は少ないように思います。

「国外に出て気が楽になった」とすべての在外日本人が言います。

 

自分の好きなことをしていいのです。

ただ、頑張って生き残れるよう最善を尽くさないと欧米では生き残れないです。

 

 

話が逸れました。

 

帰国後に同僚のいう”パワハラ”を可及的に軽減するにはどうすればいいのか、それを考えることが重要だなと思わされました。

もう一度巻き込まれる前に。