リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

今年のSmolenの日本リウマチ学会での講演 IL-6(アクテムラ、ケブザラ)への提言まとめ

今年もProf. Smolenが講演に来てくれました。

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本当は、3時間ぶっとおしのパネルディスカッションを聞きに行きたかったのですが、後輩の発表の監督があったので、聞きに行けませんでした。

 

かわりにイブニングセミナーを聞きに行ってきました。

もちろん半分の目的は1月ぶりに挨拶をしに行ったのですが。

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演題の主題はIL-6についてでした。

 

ご存知の通りIL-6は日本の大阪大学から出た研究結果です。平野先生と岸本先生が主体になって発見された、はじめはリンホカインとよんでいたものです。その後すぐにプレオモルフィックな作用が発見され、現在はサイトカインといわれています。

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破骨細胞分化のドライバーでもあり、急速に前駆細胞から破骨細胞を分化に向かわせます。TNFなども同様なのですが、キーパートを持つようです。

 

 

逆にIL-6をコントロールすると、炎症だけでなくこれらの骨破壊もコントロールすることができという結果があります。

日本からのデータですが、トシリズマブを用いた研究からです。炎症のコントロールは承認容量の8mg/kgでの見えられますが、それより低い2mg/kgなどでも骨破壊、関節破壊の低減は得られることがわかっています。

 

 

そのうえで、昨年同様EULAR recommendationについても引き合いに出していました。エビデンスとして、モノテラピー(単剤)で用いる場合には、TNF-α製剤よりも有利であると。

 

IL-6製材間の違いについては、スポンサーの問題か、ほとんど触れられませんでした。

ただグラフからは、サリヌマブの効果がやや上回っているように見えましたが

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IL-6はターゲットから見てもJAK阻害薬と同じ経路を介して治療をします。

CRPのマスキングが怖くて、、、、と考えてしまいますが、

未来はこちらにあると思われます。

サブセットがいくつかあったら面白いのですがね。