本業についてです。
以前より関節リウマチにおけるサルコペニアには興味を持っています。
www.orthopaedicrheumatologist.com
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どうも知識が散らばっていて、日本におけるまとまった報告もなく、どこから手を付けてよいのかわからないままでした。
最近自データの解析の進捗と、他の施設の論文がでて書き直しの必要が出てきたことがわかった
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最近、京都大学のチームから結構な量の調査結果がModern Rheumatologyから発表されました。
京大のコホートからの388名のデータです。
お決まりに調査項目として、
・RAにおける病歴
・治療薬
・転倒や骨折
・全身の筋量調査
・HAQ
・栄養
これだけの量を多変量解析しています。
既存の研究などでされていることを、ものすごいスピードで調査され、統計課など含めてお金をかけて調査されたのでしょう。
調査項目が最近トレンドのところをすべて網羅しています。
でも、メッセージは希薄です。
既存のとおり、バイオを受けている人はなりにくく、ステロイドを飲んでいる人はなりやすい。またADLやQOLを一般人よりも毀損する。
データはでかいがメッセージがない・。
おっといい過ぎました。
多額の費用が研究費として持ち込まれる大学、、
お金のある研究はいいですね・・・
でもこれだと、治療につながりません。
みんなバイオを使えとでもいうのか??
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もう少し広い研究もあります
罹患率に関して、30-50%の間が多いように思います。
これは患者の選択バイアスが全くなしにできないからであろうと思います。
どちらかというと、治療戦略の施設間誤差というよりは・・・です。
QOLについて、詳細に述べたものはありません。
しかし、RAは慢性心不全と同じくらいにQOLが下がることがわかっており、他の運動器疾患の比にならないくらい、QOLを下げる。
特に身体的なQOLがやばい。
身体組成と、RAのQOLはどう関連するのか?
こんな研究はどこからかでないですかね?
どうしたらQOLがあがるのか? 何を指導する、処方したらいいのか?
これを知っているリウマチ医がいるのでしょうか?
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ここから先が実際の勝負
いろいろ書きましたが、
これ以上は自分の持ちネタを先に披露することになるので、やめようと思っています。学会発表よりも先に論文にしたいと思っています。
なかなか興味深い内容で、もちろん課題は山積なのですが、これからどうすべきなのか?どうしたら患者さんたちは旅行に行けるようになるのか?
これまでは患者会で特別にJRにお願いして、特急を長く停車させて、車いすを載せてもらって旅行に行きました。という報告が多かった分野です。
つまり、ADLの代償方法の話です。
これからの未来は毀損したADLを改善して、QOLをベースアップする。
そのために何が必要なのか?そんな時代のはずです。
絵空事ですが、ライフワークとしています。
では。