管理人です。
先日の手術時のことについてお話しします。
過去の記事からもわかるとおり、小生の専門はリウマチ手外科です。
高度リウマチ手
このような高度変形をきたした手の機能再建には、とっても大変な努力が必要です。
1. 直さないといけない部位が多く、一度に5か所くらい触ることも多い
→ 4-5時間の手術は日常茶飯事
2. 厚さ・幅が1ミリ以下の組織の修復をするため、拡大鏡は必須になる
→ 肉眼で見ている助手はさっぱりわからないといわれます
ほとんど肉眼では助手にならず、むしろ見学者・・・
(拡大鏡、買えよ!!)
3. 立っていると焦点が変わるのと疲れるため、座って一定の距離を保つ
→ 座ってできるのでちょっと楽ができますが、その分術やは小さいです
4. ちょっとの方向のずれが大きなミスを起こすため、透視が必須になる
→ 専用の小型イメージはほとんどの病院で買ってくれない
大型の粗いイメージを目を凝らせて見る
(老眼の私には拷問!それと、術者の白内障は必発!)
5. 術野との距離が近く返り血を浴びやすい
→ 目の防護デバイスがないと感染してしまう
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これまでの自分の手術デバイス
お金持ちの方はこんなのを持っています。
手術専用ルーペ
手術用ライト
防護グラス
これらがセットになっているものです。
でもこれらは占めて25万円以上・・・・・
それとあまりに重くて、載せている鼻が痛くなります。
それと、何より視野が2センチくらいの広さであり、慣れた方でもあちこち手術部位が移動するとか、視野の角度が変わる際には、目が回りやすいです。
とにかく疲れるのです。
レンズが前に突出しているため、放射線防護はできません。
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ハズキルーペをつけると
どうなるのでしょうか?ハズキルーペはただの拡大鏡です。
単焦点で、拡大率は3種類あります。
良い点:
軽くて、視野が広いです。
目の前30センチくらいの距離はすべて大きくクリアに見えます。
ゴーグルのように覆うので、血しぶきのブロックができます。
視野が一定の場合、疲れが非常に少ない。
ルーペの上から放射線防護メガネが付けられる。
悪い点:
視野が広いので、透視をみるなどの手元以外を見るときに苦労します。
焦点が近いので、消毒や手洗いなどの間は、視界がぼやけてしんどい。
イメージとしてはこんな感じです。
拡大率はさすがにサージカルルーペにはかないません。
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特筆すべきはコストパフォーマンス
これまで書いてきたことは、Pros. & Cons.というべきものです。
ならば、コストも重要です。
サージカルルーペ 15万円~
ハズキルーペ 最安価格8000円程度~
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コストパフォーマンス抜群です。
焦点距離がかわらない手術においては、最強です。