リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

このご時世に38.5℃ 3日発熱して、生きた心地がしなかった件ー 見えないコロナの恐怖 マイコプラズマで助かった。

管理人です。

ようやくと体が動くようになり、キーボード操作ができるくらいにまでなったので、体験談をアップします。

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ことのおこりは2週間前くらい

 

世間ではどんなに事件があっても、子供の世界は全く影響を受けないようで。

体調はいいし、機嫌もいいのですが、いつも保育園に通っている愚息が乾いた咳をするようになったのです。

 

 

保育園に子供が通うようになってから、しょっちゅう風邪をひくので、またか。家中に回らなければいいなと、おぼろげながら思う程度でした。

 

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保育園の行事は通常通り行われた

 

風向きが変わってきたのは約1週前。

保育園の生活発表会が行われたのです。

 

もう1週間前のことですから、世間はとっくにマスクは必須、人込みは避けるが方針として示されていた時期なのですが、、、、

 

保育園からの通達に、

 

”生活発表会では、大人皆がマスクをしていたら子供たちが驚いて、のびのびと発表できないので、マスク着用をご遠慮願います。”

 

は?ですよね。

 

とはいえ、自分だけマスクというわけにはいかず、着用せず望みました。

 

10畳ほどの部屋に大人50名と園児20名と職員10名以上

 

これだけの密集を作っていいわけがありません。

これはコロナ騒動のあるなしにかかわらず、インフルのある2月に行う行事であることを考えると、感染の面から考えて全くわきの甘い考えと言わざるを得ません。

 

 

 

これを機に、わが息子の咳は一気に悪化の途をたどります。

 

 

子供の風邪?はかならず親にも移る

 

子供は日中より夜間に強くせき込むようになりました。幸い発熱はなかったのですが、私の口に向けて夜中に咳をする。。。ので、私も翌日からのどの違和感と咳が始まりました。

 

 うがい、手洗い励行し、悪化予防に努めたのですが、

悪夢が始まります。

 

 

月曜日 夕方悪寒。強い倦怠感。発熱なし。食欲低下。

 

なんとかビールも飲めたので、とくに気にせずに就寝しました。

 

火曜日 起床後に強い倦怠感を自覚します。食欲なし。

     だるさもあるので、何の気なしに額に手を・・ やばい、熱?

     37.7℃ 頭痛もあったので、ロキソニンをのんで出勤しました。

 

 外来中、とくに体調の悪化を自覚することもなく、夕方くらいからなんだかどうも様子がおかしくなってきました。寒気とだるさ。しかし業務は終わっても、プレゼンテーションや後輩の準備なども残っていたので、結局うつろな仕事を続けて、帰宅したのが、午後9時半。バスもなく徒歩で30分以上かけて帰りました。

 

帰宅後、強烈な倦怠感とともに、38.5℃。。。。。

 

 

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頭を逡巡する責任感と申し訳なさと記者会見

 

どう考えてもコロナじゃないか。。。。そう思えました。

 

でも接触歴はないし、違うのではないか?

いやでもインフルエンザ予防接種は受けてるし。

 

家に残っていたタミフルの残りも祈るような気持ちで飲みました。

 

僕がコロナだったら、家族全員が全滅。。。。

それと外来患者さんたちや、同僚も濃厚接触者。。。。

 

 

連日の報道が頭の中を逡巡します。

寒気がきついです。寝ようとしてもしんどくて寝れません。。

 

結局何とかろきそにんと、過剰なくらいの厚着をして就寝しました。

夜中に4回ほど目が覚めて、そのたびに汗をかいていたので、着替えをしました。

 

何度も寝るときに考えてはいけないと思いながら、コロナだった場合の責任問題が頭をよぎります。

 

 

 

そして朝があけました。

朝、36.2℃。   やった。。。 ほっとしつつ出勤しました。

 

 

2日目の悪夢も知らず、機嫌よく出勤したはいいが

 

朝から快調とまではいかないまでも、ある程度のペースで外来をこなしていきます。残念ながらその日の患者さんは、濃い人が多く、臨時の申し込みなどもあり、いつもの1.5倍の時間がかかりました。

 

いつもより疲労感は濃いものの、体調の変調なく終えました。

 

 

昼食を遅めに食べ、病棟の回診を終え、デスクワークにつこうとしたころから、、、

ん?なんだか体が重い。

 

そっと手を額に。微熱?

だんだんとしんどさと熱感は時間を追って悪化します。

本来は帰宅がベターなのですが、その日は夜の会議がありました。帰れません。

 

18時前に、しんどすぎてロキソニンを1錠こっそりと内服。

熱をはなるのも病棟に行かねばならず、遠慮。

 

 

 

会議の直前、医局長に話しかけられ、「あれ?大丈夫か?」といわれましたが、体育会系の脊髄反射で、「大丈夫です!」しっかりと答えてしまいます。

 

 

介護は2時間で終了、すーっと帰宅。体温計を。。

38.7℃*1

 

完全に死んだと思いました。

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名誉の戦死として弔ってくれ。。。

でも今朝は熱がなかったし。。。またしても逡巡する悪夢たち。

 

夜中に医局長に電話も考えましたが、翌朝を見てからと決断し、ロキソニンと厚着で寝ました。

 

 

 

3度目の悪夢もあるなんて。。

 

翌朝です。36.0℃!

 

何といっていいかわからないくらいの安ど感。

 

 

朝から、子供を保育園に送り届け、出勤。

病院の仕事をしっかりとしました。のどが痛いので、病棟のスワブで、口腔扁桃をこっそりと消毒したり、対策は取りつつですが。

 

 

 

心底では、コロナだったら解熱はしないだろうと思って、考えるのをやめました。

 

 

しかし、就業時間の終わりごろから、また頭の鈍重感が悪化してきました。

や、やばい。。。。

 

 

コロナ関連記事をネットで調べ回ります。

学会からのレターなども読み漁ります。

 

はじめ1週間は軽症で、その後急激に悪化を遂げる。。。

 

やっぱりコロナかなあ。。*2

 

 

帰宅後に体温計。38.2℃。やっぱりか。

 

医局長に連絡を入れました。

経過と状況、明日は自宅待機をさせてくれと。

 

もしコロナだった場合、接触者は膨大です。

 

やっと見えた光明 マイコプラズマも春なのではやる時期

 

医局からの指示もあり、朝に近くにある内科医院を受診しました。

 

のどの痛みと熱があるむねを受付で伝えると、どうも裏がざわつくのがわかります。

 

 

しばらく待たされた後、入室。

症状を説明、自身の経緯、インフルの除外を指示されたことを医師に説明し、

採血、迅速キットを行うことになりました。

 

 

待つこと15分。

呼ばれました。

 

インフルは陰性、マイコプラズマも陰性でした。

しかし、CRPが6.8あります。

 

 

マイコプラズマ迅速キットの感度が低いらしく、

WBCが正常な割に高いCRP、発熱が夜にだけ出ることから、マイコプラズマ肺炎疑いとなりました。

 

 

抗生剤を処方され、経過を見ていますが、明らかに抗生剤処方後から解熱しております。助かりました。

 

 

皆が頑張って働くこの社会の責任感が休める雰囲気を作っていない

 

問題はそこにあります。

コロナと疑ったときの心の焦燥感と恐怖感といえば、張り裂けそうでした。

医療従事者の私でさえそうなので、一般の方のまじめな方ほど、張り裂ける思い出はなかろうかでしょうか?

 

 

今の社会には余裕がありません。個人負担率は約50%で、実はみんな名いっぱい働いています。共働きも多く、子供に時間を使えない分を社会インフラで補っています。

 

休校の影響はもちろんあります。本人たちの気持ちだけにとどまらず、親御さんん男仕事、看護師さんの所ならば、翻って勤め先の病院。

社会あらゆるところでギリギリで回っているので、しわ寄せなしに何かを守ることができなくなっています。

 

 

医学的には、人間の集合を減らのは絶対的正義です。

致死率1%はとんでもない数字です。

 

 

 人工1億2千万人のうち、

高齢化率が47%、約5500万人が65歳以上です。

 致死率1%で死者は120万人。 東日本大震災の約100倍。

死者が高齢者ばかりならば、約20%の高齢者が死亡することになります。

 

 

皆さんのお爺さん、お婆さんが健在なら、

両方の親のどちらかの一人が死ぬかもしれません。

 

 

そんな病気です。

一人でも助かり、少しでも早く収束しますように。

 

*1:+_+

*2:+_+