リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

日本国内のCOVID-19患者数は本当にこれだけなのか? 怖すぎるシナリオから意外とまで

管理人です。

 

はじめに言っておきますが、私は感染症の専門家ではありません。

むしろ免疫抑制を仕事としていますので、感染症をおこりやすくしてしまう専門家です。そんな私どもの世界でもすでにCOVID-19の影響は色濃く、患者さんたちの不安を感じるコメントを次々に診察時にもらいます。

 

 

患者さんとしては、テレビなどの媒体から入る情報が全てでしょうから、少しでも医師などの医療職からの情報が欲しいのでしょう。

 

われわれも、情報を厳選して知っておく必要があり、さらに自分の意見を持っておく必要がありそうです。

 

 

日本における患者増加

 

 下記は国内の患者推移です。

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今日時点でおそらく800名を超えるのではないかと思っています。

 

しかし、われわれが武漢肺炎に気を配りだしたのは1月末から遅くても2月初め。少なくても1か月以上たっています。

 

感染力は、インフルエンザと同程度が想定されています。

インフルエンザは、抗ウィルス薬や予防注射はあり、私どもの部署では予防接種率100%であるにもかかわらず、毎年4~5名のインフルエンザ欠勤が発生します。

 

 

感染力が同じだとして、誰も免疫を持っていない。そう想像すると。。

本来なら職場で爆発的に発症者が出そうな気がします。

 

 

 

 

 

厚生労働省は以下の通知を3月6日付で出しています。

新型肺炎のパンデミックにより病院を受診するであろう数の推計を、3パターン出しています。

 

>>

厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部


新型コロナウイルスの患者数が大幅に増えたときに備えた
医療提供体制等の検討について(依頼)

 

(1)(ピーク時において 1 日あたり新たに新型コロナウイルス感染症を疑って
外来を受診する患者数)=(0-14 歳人口)×0.18/100+(15-64 歳人口)
×0.29/100+(65 歳以上人口) ×0.51/100


(2)(ピーク時において 1 日あたり新型コロナウイルス感染症で入院治療が必
要な患者数)=(0-14 歳人口)×0.05/100+(15-64 歳人口)×0.02/
100+(65 歳以上人口) ×0.56/100


(3)(ピーク時において 1 日あたり新型コロナウイルス感染症で重症者として
治療が必要な患者数)=(0-14 歳人口)×0.002/100+(15-64 歳人口)
×0.001/100+(65 歳以上人口) ×0.018/100

 

 

 この係数は、各年代における有症率がベースなのでしょう。

ピーク時なので、実数よりは少ないでしょうが、東京など大都市では一日2万人以上が病院を受診する可能性を示しています。

 

 

 

 

こわすぎる蒲郡の動画

 

www.jiji.com

 

 


「俺は陽性だ」「コロナばらまき男」のフィリピンパブ”犯行現場”

 

 

 

問題は、この感染力です。

 

 

移されたのは、おっさんがたった2分すわっていたソファーに30分間すわって化粧をしていた女性であったということです。

 

はっきり言ってほとんど接触がないにも関わらず、横でお酒を飲んでいた女性を差し置いて感染したということです。

 

もしもこの感染力が本物とすると、インフルエンザの比ではないような気がするんです。

 

もしこの感染力が本物とすると・・

 

各地でアーリーオンセットの患者がいたと思います。

彼らは有症者であり、この動画のおっさんと比べ物にならないくらいのウィルスを排出していたはずです。それこそ、会社に出勤して会合があれば、全滅。。。くらいの。

 

実際、イタリアの首相の感染も、会議での同席です。

 

トランプさんはセーフだったようです。

 

 

 

 

なら、1か月以上たつのに、国内患者800人って少ないんでは?

そんな疑問が浮かびます。むしろ一般の方のほうがそう思うはずです。

 

 

学校を一斉休業したのは、そう思ったからです。日本医師会は少なくてもそれくらいの感染力を見込んでいました。そして首相に提言したと思われます。

 

 

先日、元同僚のスペイン人から連絡があり、「なんで日本はもっと検査しないの?」と聞かれて、答えに窮したんです。

答えは歴史が出すので、これが正しかったのかはわからないので、今の時点では断言ができないからです。

 

日本では、検査は有症者と、その濃厚接触者に限られています。

すなわち、もしかしたら大量にいる無症候性キャリアは数に入っていません。

 

 

 

一番怖くて、一番あっさり終わるシナリオが私の頭の中に浮かびます。

 

 

 

 

実は日本社会にとっくに広がっていて、10人に一人くらいは持っているのではないか?そのうち一部の人が発症して、確認されて、接触歴からクラスターが顕在化する。

 

もしそうならば、感染拡大は止められないです。

しかし逆に、それでもこれだけの患者数しか有症者にならないのなら、一部重症化する症例には申し訳ないが、意外とあと2カ月くらいでみんなかかって終わるのではないか?

 

私にも、高齢で持病持ちの親族が多数います。もしかして発症すると、、、と思うと、気が気でないです。しかし意外ともはや社会に入り込んでいて、浸透しているのではないか?そんな気がしてしまうのです。

 

 

皆さんのふと、耳を澄ましてみてください。

職場のあなたの回りでもよく聞けば、咳をしている人がまあまあいるでしょ。

私の回りは結構咳をしている人もいます。

 

実はもう手を伸ばせば手の届くところに。。。かもしれません。

 

 

今のところ、日本の医療は、中国やイラン、イタリアのようにパニックをまだ呈していません。お隣韓国は、かなりの数の検査をして、もうすぐ10000人を超えます。病院では収容できないでしょうし、検査待ちの間にどんどん感染力が高ければ、一瞬で増えてしまいます。

 

 

もしかしたら、「日本がコロナで医療崩壊しなかったのは、あえて検査を全数にしなかったことで、軽症免疫保有者を社会に増やして、重症者のみ病院治療という英断をしたから。」といわれる時代が来るかもしれませんね。

 

 

 

では。