リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

透明人間になっていく自身をさみしく思うのは、人間の根源的矛盾でありリタイアの妨げになる

本日は雑感です。

 

こんなコロナの真っただ中であっても、すべては少しずつ変わっていく。

センター試験も強行されるし、4月には新入生が入ってくる。

変わらないものは何もない。

 

こんな世の中でも年度末は出会いと別れ

 

自分も例外ではなく、路線変更が決まったその瞬間から、抗えない変わりゆく景色があります。職場で見る同僚が、元同僚になる未来。

 

出会いと別れが美しい。「旅先での人間模様」を描いた、オススメ旅映画 ...

 

大学院の教え子の卒論と学位審査の準備に明け暮れる毎日。

育て上げて、送りだすということは、また春には何かが新しくなる。

 

しかし、今回はそれだけではない。

 

 

はじめはこちらしか知らないことなので、自分だけが感じることができる、周囲を見る目が冷静になる。空気感というか、立ち位置というか、少し離れて考えるようになる自分の変容に驚いた。

 

不満に思っていたが、変わらないことを耐えるということはしなくなった。ただただ耐えろ、我慢しろいうのが、美徳ではないことにも気が付いた。

寄り添わない苦痛は、上下関係により肯定されない。

組織の論理は、ムラの理屈でしかないので、それを耐えるだけでは時が止まるということもよく分かった。

 私の住んでいたムラでは、少なくても17年あまり、時が止まっていた。

 

 

 

 

はなしを戻そう。

こちらのスタンスが変わった後、次は周囲がそれを知る。という段階が来る。

こちらがお話しする前に、噂話は千里を超えるというか、後任さがしなどを通じて大枠がわかってしまう。

 

 

そうなると、今度は周囲がかわってしまう。どこか他人というか、未来のなくなった、死んでいく人を見る目というか。 自分が透明人間として扱われているような、なんだかそんな雰囲気を感じるようになった。

もちろん本人たちは意図的にしているわけではない。そういえば、これまで自分も先に去る人に対して、羨望を少し含有しているかもしれない、しかし違う目線で接していたことにも気が付いた。

 

ムラを離れるということは、自分が決めたことだが、これまで耐えて耐えて確立してきた自分のポジションが、急に消えたような喪失感を味わったのだ。

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さみしさを感じたのはエゴだが人間的だとも思える

 

本当に勝手な話である。

耐えてきた戦友を戦地において、自分は除隊するわけである。

 

期日が近づくにつれ、さみしさを感じる自分のエゴも、なんだかここまできるとおもしろい。長年勤めあげた会社を定年退職する方も、同じように感じるのであろうか?

自身の存在が透明になったことを、許容できるのであろうか?

 

そんな自分は、「今もここにいるよ」ときどき叫んでいる気がする。半面、どうせいなくなるんだから意見をすべきではないと、自分を律する気持ちもある。

 

 

 

 

 

このさみしさは、おそらく人間がひとりでは生きられないことを明確にあらわしているのではないか?

 

誰かの役に立っていないと、自分の価値が失われるといいますか。哲学者とか、きっと紀元前とかにすでに定義をしてそうな感情である。

 

理系である私には、明確な言葉の知識はないが、きっとある。決まった言葉がある。

誰にでもある自己矛盾ではないか?

 

これらの問いかけは、答えがなく、解決できない問題じゃないかなって思いだした。ひたすら、この感情を、新たな未来に対する産みの苦しみであると、きっと視野は開けると言い聞かせる自分。

わらっちゃいます。

 

 

 

アーリーリタイアを目指していたのに本当にできるの?

 

以前から投資にも興味があり、お金や自由、名誉など、40台にして遅ればせながらようやく視界に入ってきて、理解するようになりました。

 

今回の記事は雑感ですが、

未来へ残すとしたら、これまでの目標であったアーリーリタイアをするときにはこの感情は邪魔になるのではないかいう課題です。

 

 

 

ある先輩は言いました。

教授になった先生を見て、「勝ち組やな」と。

私には、いろいろ振り回されて、任期途中でやめるわけにもいかず、何でもかんでも案件が回ってくる。忙しいばかりで、自分の時間も持てやしない。その割に、本給は安く、勤務医の6割程度。

昔のように、ご祝儀や、結婚式仲人、学位のお礼 そんな簿外収入はありません。

武士は食わねど高楊枝です。

gentosha-go.com

 

 

不自由な仕事に見え、勝ち組には思えませんでした。

 

 

しかし先輩が言うには、名誉はなかなか得られないと。

だから勝ち組だと。

その先輩は、不動産投資を筆頭に、様々な事業展開をしていて、もはや勤務医の給与は、月々の収入の20%にも満たない。医師というよりは実業家です。

 

 

いやいや、先輩も十分勝ち組ですって。

 

 

アーリーリタイアを目指すのは、

私の中の優先順位が、自由>お金>名誉だからです。

 

しかし同時に、困難な症例や事案ほど、燃えるといいますが、自分の必要性を自分が自慰的に感じる感覚も医療する中で存在します。

整形外科の中でも、リウマチ医の中でも絶滅危惧種の業態をしていることも同じかもしれません。

自由は得たいが達成感も欲しい。

もしかするとリタイアは難しいのかもなと、しみじみ思います。

答えが出る日は来るのでしょうか?