リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

世の中の生きにくいのは 自己責任と自他共栄の境目のせい

リウマチ学会が成功裏に終了しました。

 

いろいろな先生方にお世話になり、いい勉強になりました。

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(JCR ポスター会場風景)

 

新幹線で帰宅したのち、慌てて出勤しました。

患者を診るためではなく、クラッシュした仕事用PCを再構築するためです。

 

何があったかというと、学会へ旅立つ当日に隣に座っている先輩のPCが起動不能になったので、何が都合が悪いのかせめて調べましょうと、よかれと先輩のHDDをPCから取り外して自分のPCに接続してみたのです。

 

まあ、これがいけなかった。

一言でいえば、いらないお世話をしてしまったということです。

 

何が言いたいかというと、

困っている先輩が横にいたとき、自分にできることがあればするのか、リスクを伴うなら、あえて知らないふりをするのか。

しかし、知らないふりをすると、冷たい人、痛みのわからない人と芋われます。

手伝うと、貴重な時間を浪費し、自己も傷つきます。

 

自分の立ち位置を考えて生きるというのは、本当に生きにくいです。

 

 

 

 

チェックディスクと修復が始まり・・・・

はじめは直る!と喜んだものです。

 

ところが、再起動されるとWindows 8になっている???

何が起こったのか?知る由もありません。

元の自分のHDDを戻すと、さらに修復作業が始まり・・・これもWindows 8

え? 自分のやつは昔Windows10にアップデートしたはずじゃ??

 

そうなんです。

私のPCは以前アップデートはしたのですが、もともと自分でHDDからSSDに換装をしていたのです。元のHDDには、実はリカバリ領域が残っていたのです。

ここから修復されたとしか考えられません。 ただ、SSDのデータも問題なく他のPCから見ることができます。

でもブート不能なのです。

 

USB回復ドライブを作成していたので、使用しましたが、50%程度まで進んで止まる。

初期化も不能・・・・   MBRまで触りました。

一向に改善の兆しが見えません。

 

 

RAにおける上肢再建術のピットフォール

学会でお勉強中でなのですが、毎年参加している日本リウマチ学会でも、年々目線が変わってきているの自分に気づきます。お勉強から、術者の目線、研究者の目線へ

 

RAでは治療法がテーラーメード化がすすみ

どんどん一般整形外科からは離れていっているように思います。

一般の整形外科診療からはリウマチは切り離した方がいいのかもしれません。

 

今日は、岡山の西田圭一郎先生の、上肢再建術の失敗例から学ぶセッションに感銘を受けました。

www.kansetsu-itai.com

 

出された写真には、自分がドキッとするくらい派手なものや、心当たりのあるものがあり、自分の症例の反省を多くさせられるとともに、勇気づけられたところです。

 

さて、各論。

・肩関節

筋皮神経と腋窩神経を触るまで奥に進まないこと

棘上筋断裂がある症例は要注意、 rocking horse 現象をおこします

いわゆるRSAの適応は、骨脆弱性が通常症例と異なり慎重になるべき

 

・肘関節

術前の尺骨の削れを注意深く観察 CT使用がいい

インプラント設置位置から側副靭帯と脱臼のリスクの評価を行う

ゆるみと術中骨折 クリアゾーンの見逃しは尾を引く

malalignmentは大丈夫と思ったときにおきる

 →骨の穿破とセメントの脱出がすぐ起きるのでイメージを使うように

再置換時の上腕骨開窓は蓋を取っておく、あとでワイヤー固定

 

・手関節

できるだけダラー(Darrach)法は避ける なぜならばその後の偽関節や進行で固定材料がだってンする可能性あり 

ステープル使用時には大きさ注意が必要である はじめはよくてもその後掌側に貫通すると腱断裂をおこし目が当てられない

S-K法の際は手根骨アライメントがどの整復できるのか、安定性を調べる

橈側回転の程度によって、橈骨内ジオードがすすみ、固定材料で止まらない

全固定術を行う時のKワイヤーが細いと、それだけで緩んで動いてしまう

 

・指関節

母指IP固定にヘッドレススクリューは 一発勝負になるので、意外と高難度である

MP関節のシリコンインプラントは、沈み込みや穿破、脱転が結構おきる

可動域と握力は望めないとはじめから期待しない

グロメットないと折損がやはり多い 難しい症例ではMP切除関節形成も積極的に考えた方がよい

PIPでは、骨切除不足によるゆるみがでやすい 再置換時にはスワンソンへの置換も躊躇なく行った方がよい 表面置換型も限界がある

骨切除量は多めがよいが、でも側副靭帯不全も痛い目にあう

 

#上肢の手術#失敗例#天災は忘れたころにやってくる#関節リウマチ

ここだけ押さえろ!EULAR recommendation 2016変更点 

管理人@福岡 JCR2017です。

 

無事にSmolen教授とも会え、自分の発表も終えたので、

心置きなく楽しめます。明日からも頑張れます。

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さて、題名のEULAR recommendation 生でSmolen教授のlectureを聞きました。

 

主な変更点とtipsを示します。

 

・Phase1では、MTX単剤投与とステロイド使用に変わった。

 特にIVやIMのステロイドの短期使用が推奨された。

・コンビネーション治療がadverse eventのため、推奨されなくなった。

・Phase2で、危険因子(RFやACPA陽性など)ある場合には、積極的にbDMARDsを使用する。できるだけMTX併用で。

・MTXが使用できないときには、TCZかTOFを考慮する。

・bDMARDsはどれも同じ。similarでも構わない。

・Jakinibもどれも同じ。(日本ではTOFのみ)

・Phase3になると、どれをどうしたらよいかのエビデンスはない。

 

聞きたての備忘録の代わりにアップさせてもらいます。

 

#EULAR recommendation 2016#Smolen#だいぶん変わった#ステロイドの適正使用

JCR2017の動向

早起きして、朝からいろいろなセッションを回ってきました。

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膠原病領域ではIgG4関連の演題が増えている

・現在まだCRPやESR、統合疾患活動性指標(DASなど)に頼っている、治療指標に関して、新規のバイオマーカーの開発

・リンパ球マーカーからの疾患の根本へのアプローチ

ロコモティブシンドロームやフレイルとの関連

・整形外科的な足部変形への治療

 

という感じでした。

整形外科でもまだ大関節への人工関節の成績を続けているものもありますが、

数年前は手の手術が全盛だったのに、ついに足の時代が来たか。という印象です。

 

おそらく本当に手術数が減ってきているということを表しているのでしょう。

 

今日も勉強を続けます。

 

#JCR2017#足の機能再建#バイオマーカー#ロコモ