学会でお勉強中でなのですが、毎年参加している日本リウマチ学会でも、年々目線が変わってきているの自分に気づきます。お勉強から、術者の目線、研究者の目線へ
RAでは治療法がテーラーメード化がすすみ、
どんどん一般整形外科からは離れていっているように思います。
一般の整形外科診療からはリウマチは切り離した方がいいのかもしれません。
今日は、岡山の西田圭一郎先生の、上肢再建術の失敗例から学ぶセッションに感銘を受けました。
出された写真には、自分がドキッとするくらい派手なものや、心当たりのあるものがあり、自分の症例の反省を多くさせられるとともに、勇気づけられたところです。
さて、各論。
・肩関節
筋皮神経と腋窩神経を触るまで奥に進まないこと
棘上筋断裂がある症例は要注意、 rocking horse 現象をおこします
いわゆるRSAの適応は、骨脆弱性が通常症例と異なり慎重になるべき
・肘関節
術前の尺骨の削れを注意深く観察 CT使用がいい
インプラント設置位置から側副靭帯と脱臼のリスクの評価を行う
ゆるみと術中骨折 クリアゾーンの見逃しは尾を引く
malalignmentは大丈夫と思ったときにおきる
→骨の穿破とセメントの脱出がすぐ起きるのでイメージを使うように
再置換時の上腕骨開窓は蓋を取っておく、あとでワイヤー固定
・手関節
できるだけダラー(Darrach)法は避ける なぜならばその後の偽関節や進行で固定材料がだってンする可能性あり
ステープル使用時には大きさ注意が必要である はじめはよくてもその後掌側に貫通すると腱断裂をおこし目が当てられない
S-K法の際は手根骨アライメントがどの整復できるのか、安定性を調べる
橈側回転の程度によって、橈骨内ジオードがすすみ、固定材料で止まらない
全固定術を行う時のKワイヤーが細いと、それだけで緩んで動いてしまう
・指関節
母指IP固定にヘッドレススクリューは 一発勝負になるので、意外と高難度である
MP関節のシリコンインプラントは、沈み込みや穿破、脱転が結構おきる
可動域と握力は望めないとはじめから期待しない
グロメットないと折損がやはり多い 難しい症例ではMP切除関節形成も積極的に考えた方がよい
PIPでは、骨切除不足によるゆるみがでやすい 再置換時にはスワンソンへの置換も躊躇なく行った方がよい 表面置換型も限界がある
骨切除量は多めがよいが、でも側副靭帯不全も痛い目にあう
#上肢の手術#失敗例#天災は忘れたころにやってくる#関節リウマチ