管理人は最近、リハビリテーション関連の相談を受けることが増えています。
どんな依頼が多くなってきているのか?
・何か必要な自助具などあったら提案ください
・リハビリの処方をお願いします
・歩行練習をお願いします
etc.......
リウマチ内科の先生からの依頼もよくありますが、実は整形外科の先生からもわからないのでよろしく的な依頼がしばしばあります。
本音を言えば、内科の先生にもリウマチを見るというのなら、全人的に見れるレベルになってもらわないと困ります。
「トータルマネジメント」ができて初めてリウマチ医となのれます。
私もこの本を見て勉強しました。
- 作者: 公益財団法人日本リウマチ財団,日本リウマチ財団リウマチのケア研究委員会,RAトータルマネジメント研究会
- 出版社/メーカー: 医歯薬出版
- 発売日: 2011/08/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 1回
- この商品を含むブログを見る
ではリハビリテーションではどんなことをするのか?
rehabilitation for rheumatoid arthritis
total management for RA care
具体的な事例をあげます。
68歳:女性 罹病期間:18年
両膝の人工関節置換術を以前に受けており、一昨年から生物学的製剤が導入され、ようやくコントロールがついた。
にもかかわらず、昨年に右手の指の腱断裂に対して手術を受けている。
また最近は、両手の尺側偏位と、両足の前足部の胼胝が出現してきている。
The patient was underwent bilateral TKA 10 years ago, and disease control improved after biological DMARDs intriduction last year.
Now, she is suffering from bilateral hand ulnar drift and bilateral foot callositas.
最も大事なことは、現状の把握です。
RAにおける変形と機能障害の自然経過を知り、今がどの段階で、何を予防する・代償することができればよいのか知らなければいけません。
この方は症例の方とは違う手ですが、この症例がその後どうなっていくかご存知でしょうか?
右母指はいわゆるNalebuff Type I deformity (moderate stage)で、MPJの伸展-30度ができなくなると、把持空間が著減し、機能障害が一気に悪化します。
when MPJ extension become less than 30 degree, the grasping space will decrease and disability will worsen at a glance.
固有指4本は、MPJですべて完全脱臼しており、手指では中指を主にスワンネック変形をきたしています。 小指は脱臼と伸展制限で、写真上見えません。これは尺側偏位としてはend stageで この時点でMAXの機能障害で、もとの1/3程度の機能も発揮できません。さらにその後は固定化していきます。
この時点では、今できることは装具にはないことを知っておく必要があります。
尺側偏位の装具は現存するものではほとんど効果が得られず、われわれが試作しているものではstage2から3にかけては意味があります。
では前述の症例ではどのようなことができるのでしょうか?
長くなったので、次回に回します。