リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

リウマチ母指変形と手指変形(スワンネックとボタン穴)の障害への寄与割合は?

相変わらずニッチな議論の分野ですが、書いてみます。

母指

母指は、他の指と対向します。

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橈側外転、掌側外転で示指や中指と物を挟み込みます。

機能の約半分を担っているとされているため、機能障害に直結していると思われます。

固有指

他の4本は、伸展で物を把持するためのリーチと、グリップを行います。

細かい指の位置調整と位置の維持は、内在筋を用いて行います。

 

ボルダリングをするとわかりますが、指でホールドを持つときには、屈筋腱よりもはるかに内在筋の力を要します。(これが原因で素人は小さなホールドを持てません)

つまり、把持をする力が出せれば大まかに機能が保てます。

ボタン赤変形よりスワンネック変形が障害が強い

いわれる理由です。

 

で、各変形はどれだけ影響しあうのか?

これは知られていない分野です。

トータルに機能をしらべるため、Grip force curveを用いる方法や、把持空間の大きさを調べる研究があります。

www.ncbi.nlm.nih.gov

 

私は、指変形と障害の多変量解析を行っています。

 

本来は今年秋には学会発表する予定でしたが、

諸事情により学会への不参加を決めましたので、来年に持ち越しです。

 

その前に、固有指の寄与割合だけこそっと示します。

bouttennaire : swanneck : ulnar drift = 3 : 4 : 20

 

まじで尺側偏位やばいっす。

 

関節リウマチ診療ガイドラインを紐解くと見えてくるもの

管理人です。

しばらく雑談を載せていました。

今回は診療ガイドラインについて考えてみます。

 

関節リウマチ診療ガイドライン 2014

関節リウマチ診療ガイドライン 2014

 

 この本は、欧米のtask forceが数年に一度、recommendationを発行しているのに対抗(?)して、日本における日本人のためのガイドラインとして、その時の有名な先生方が集まって作成されたものです。

 

ガイドラインの目次

今はもう2017年になってしまったので、EULAR recommendation 2016という最新が出た後だということを考えると、内容はやや古いと言わざるを得ません。

 

しかし、その当時の日本の動向が読み解けます。

全37の推奨のうち、

5つがMTX、csDMARDが6つ、NSAIDとステロイドが1つずつ、bDMARDが8つです。

それに対して、手術は10で、リハビリが3つです(うち1つは患者教育)。

手術に関してもうち2つは周術期の投薬のことで、実質は8です。

 

薬物療法 20 >> 残り3本の柱 11

 

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ガイドラインの内容

外科医としては手術が気になります。

 

しかし、内容はTKA・THAが強い推奨 以外は内容を伴っていません。つまり他の関節の手術は有効とは言い切れないということです。

 

また、リハビリについても同様であり、有効であることはおそらく明確であるが、その内容は手術よりも多様性に富むため、

「行うよう推奨できる」

というレベルです。

 

どのような訓練が何に効くのか、どれほど効くのか、いつまでは効くのか

これらのエビデンスが欠損しています。

 

ではリウマチ外科医はどこへ向かうのか?

やはり関節機能の再建手術のエビデンスをQOLレベルではなくって、abilityレベルで示す必要があります。

内科の先生方には想像しにくい数字であっても、外科医には有効な指標となります。

 

次のガイドライン改定には、日本の雑誌、Modern Rheumatologyに大量に載せて、乗るようにしないといけないですね。

 

鬼門に設置された由緒ある場所ー比叡山延暦寺

管理人です。

夏休みを利用して、京都と比叡山を観光してきました。

 先日投稿した、

orthopaedicrheumatologist.hatenablog.com

の続きです。

比叡山延暦寺

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伝教大師最澄(でんぎょうだいしさいちょう)上人(766~822)が

唐にわたり、教えを授かったのちに延暦7年(788年)に開いた山 です。

 

昔は「山」といえば、比叡山を指したようです。

比叡山に篭もって修学修行に専念する12年間の教育制度を確立し、

延暦寺から多くの高僧碩徳を輩出することになりました。

 

あらゆる宗派の。開祖はこの比叡山を経ており、まさに日本の仏教の祖といえます。

 

眼下に望む琵琶湖

 

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この日は少しけむっていましたが、空気の澄んでいるときならば、

あべのハルカスまで見えるようです。

 

眼前は南湖で、これだけでも広大ですが、琵琶湖の役1/5にすぎません。

 

比叡山の教え

朝のお勤めに参加してきました。

護摩行のあと、教えを授かりました。

 

どんなに普段、悪いことばかり考えている人であっても、ほんの一瞬でも、

自然や赤子などを前にして、よい考えになっているときがある。

すなわちすべての人は皆、生まれながらにして仏を内包している

 

この仏の心をもってお仕えすべし、合掌すべしとのことでした。

 

普段は、投資や医療、人と人の行きかうところで、自分の利益、他者の利益の相反と戦っている私たちも、心を清らかにして、過ごすべきですね。

 

また、心の余裕タンクが小さくなってきたら

行ってみたいところでした。

この夏こそ、資産形成についてもっと真剣にならないといけない

8月に入りました。

世間的には夏休みで、英気を養う期間です。

実際、学会はほとんどなく、秋から来年の演題登録が始まります。

 

でもゆっくりしている場合ではありません。

この時間を取れる時期ほど、知識のrenewalと種まきが必要です。

 

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最終目標はなんなのか?

なんといってもアーリーリタイアです。

遊んで暮らせることが最も大事です。

 

日本人男性の、現在の健康寿命が71.2歳なので、

65歳に退職してからでは、たった6年しか遊べません

(2013年厚生労働省資料)

 

そのうえ、寿命の80.2歳まで、9年間の介護生活が待っています。

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せめて60歳には事実上 趣味で仕事をしたい。

とはいえ、私は40歳の時に初めて子供をもうけましたので、あんまり早くリタイアも嫁の許可が下りそうにもありません。

なので60歳時に、自分の裁量権の範囲が多い状態での趣味範囲で

リウマチ(外科)をしていたいと思います。

この時は、とっくに外科としては一線を退いて・・・・

 

ということは、ブログをいろいろ拝見しますが、

同様に月30万程度の不労所得と、同程度の勤務所得を目指すことになります。

 

何人も自分が経験した上にしか進めない

たまにまとめサイトなどで見かけますが、

表面上の知識を知っていることで、理解したことになっていることがあります。

しかし、私はこう思います。

 

物知り << やり手

 

情報が容易に得られるようになった今、物知りはあまり珍しくありません。

それよりも自分で経験して、

そのうえで構築されてきた方の経験談は破壊力抜群です。

整形外科医のブログ : 「人脈のハブ」が資産形成への近道

 

この方も、はじめのころのブログから見直してみると、

格段に進化されているのがわかります。

 

そのうえで、

「不動産投資はキャッシュフローではなく、売却後の手残りがどれだけかが勝負」

とおっしゃられています。

 

私などはまだまだ、初歩初歩ですので理解はしていませんが、

ただ、知ってうえで、生かして経験を積みたいと思います。

 

物件を見るときから出口を具体的に考えないといけないという教訓ですね。

 

投資の窓が閉じている現在のポジションも明らかにしておきましょう。

窓が開くのは近い。