リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

関節リウマチ診療ガイドラインのJCR2014版はEULAR recommendation2016の相違点

 以前に書いた記事です。

www.orthopaedicrheumatologist.com

 

この時は、手術系の記事でした。

 

本日は、薬物療法についてです。

EULAR recimmendation2013から、アルゴリズムが掲載されており、

JCRガイドラインもそれを掲載しております。

 

診療アルゴリズム

「関節リウマチ診療ガイドライン」の画像検索結果

各Phaseのさわりは以下のとおりです。

  

Phase I

 

  • 診断がつき次第、可能な限りMTXを開始する
  • 6ヵ月(できれば3ヵ月)以内に寛解を目指す
  • ステロイドの短期少量使用も可能

 

Phase II

  • 予後不良因子があればbDMARDsを追加する
  • bDMARDsはどれを選んでも構わない

 

Phase III

  • bDMARDsの変更にはエビデンスがない
  • 症例によってはtsDMARDsを使用してもよい

 

 

結局のところ、まとめると

クリックすると新しいウィンドウで開きます

可能な限りMTXから治療を開始する

常に統合疾患活動性指標で評価継続する

3~6ヵ月以内に寛解を達成する

寛解が達成不可ならbDMARDsを使う

寛解を得るまで適宜csDMARDsを併用する

 

ということになります。

 

EULAR recommendation 2016 update

f:id:orthopaedicrheumatologist:20171121204255j:plain

 

おおむね変更はないのですが、

 

・使用すべきcsDMARDsの種類が明確に記載されたこと

・短期間の筋注のステロイド使用が推奨

・バイオの種類についてどれも同じ扱い

・JAK阻害薬がPhase IIに格上げ

 

 

ここが変更点です。

 

 

 

 

 

つまり、薬物療法開始時に

 

MTX使用開始と同時にステロイドの筋注が推奨

 

ということです。

 

私も今年4月にSmolenの口演を聞いてからすぐさま実践しています。

 

患者さんの満足度、半端ないです。

 

また、MTXが効くまでの期間のリリーバーとなります。

一度お試しあれ。

リウマチ手変形に対するリングスプリントの具体例

管理人です。

今日は装具治療です。

リウマチ手におけるスワンネック変形とボタン穴変形の矯正は、

作業療法士、特にハンドセラピストとしては花形です。

 

 

先日はこのような矯正を行いました。

 

f:id:orthopaedicrheumatologist:20171117205537p:plain

 

 中指・環指のスワンネック変形です。

DIPJが屈曲しているので、もしかするとclass2か3と思います。

 

側索の短縮が見繕われます。

 

いわゆるリングスプリントできれいに矯正されていますよね。

これでうまく使えるといいんですが・・・

 

 

 

 

そうはうまいものではありません。

この写真を見てください。

f:id:orthopaedicrheumatologist:20171117210118p:plainきちんと屈曲できている?

 

PIPJは屈曲できていますが、

 

MPJは??? 

スワンソンインプラント使用時と同じ動きです。

 

裏返してみてみましょう。

f:id:orthopaedicrheumatologist:20171117210554p:plain

 

どちらが機能がいいか、一目瞭然ですよね。

 

フルグリップは「なし」です。

もちろん、これは即時効果の話ですので、ずっとそうというわけではないです。

 

 

スプリントありで、側索のストレッチを十分行い、

intrinsic⇔extrinsicのバランスが整うと、

フルグリップできるようになるかもしれませんが。

 

スワンネックSpur

 また、MPJの脱臼にも注意が必要ですよ。

関節リウマチにおける二次性サルコペニアの診断はAWGSでよいのか? 現実のデータとの乖離をみてみた

管理人です。

 

本日はまじめな内容を。

 

現在頻用されるサルコペニアの診断基準を示します。

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日本は、アジアですので、このAWGSの基準を当てはめるのが妥当とされています。

 

詳しくすると、

■サルコペニアの病期分類

プレサルコペニア: 筋肉量の低下のみ。

サルコペニア: 筋肉量低下あり。 

 「筋力の低下」もしくは「身体機能の低下」あり。

重症サルコペニア: 「筋肉量の低下」、「筋力の低下」、「身体機能の低下」すべてあり。

 

この筋肉量が DEXA法もしくはBIA法で測定される、骨格筋量を身長で標準化した、Skeltal Muscle Index(SMI)が用いられます。

 

SMI = 骨格筋量/身長(m)の2乗

 

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日本におけるRAのサルコペニアの文献では、大阪市立大学のWGの研究が最も早くにR論文化されています。

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対象の1/3が筋量検査のみでサルコペニアに合致したようで比較的多いようです。

しかし彼らのBMIは20しかありません

 

ステロイド使用率は20%のみで、

非サルコペニア群よりもステロイド使用率が低くが、使用量は平均5㎎だったようです。そしてバイオ使用者が少ない。。。

 

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対象者にやや偏りがあるのかもしれません。

 

 

私のデータでは少数ながら、

歩行速度と握力も測ってみました。

 

・握力平均 11.5㎏

・歩行速度平均 0.78m/s

・SMI平均 7.37

 

基本的に寛解症例を対象に選んでいます。

PSLは努力使用最小量です。

 

筋量のわりに握力と身体機能が低いのです。

 

身体的QOLスコアの標準偏差は、24.0しかないのです。

あくまでサマリースコアなので、細かく見るとほかの要素もあるのと思われます。

 

精神的QOLはしかし51.3あります。

  活力の問題とはいえません。

 

 

サルコペニアのもんだいにもかかわらず、介入の余地は筋力ではないのかもしれませんね。

 

この乖離をお示ししますが、これは未発表データなので、ここまでにさせていただきます。

 

もう待てない((+_+)) 急にプッツリ音信不通、どう思います?  宿所手配とVisaがピンチに急転落!

管理人は本当に困っています。

 

留学先における「宿所」の確保について、

以前から知人を介して知り合いになった方に依頼をしておりました。

 クリックすると新しいウィンドウで開きます斬新なこの発想 笑

夏ごろまでは急いで決める事項もなく、問題はなかったのですが、、、

今のVISA申請の差し迫った状態で、音信不通になったのです。

 

 

10月ころから一時帰国するとは聞いていたのですが、

その後からメールも電話もつながらない・・・

 

私が何か失礼を働いたのかしら???(そうであれば、もう取り次がないとだけはせめて言ってほしい) 謝るのですが・・・

 

宿所が定まらないので、VISA取れないのです泣

 

ところで音信不通に急になるのはどうなのか?

 なにげなく

Yahoo! Japanに「音信不通」といれると、

恋愛・不倫など、色恋沙汰のスレッドばかりです。

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この人間臭さがたまりません。

しかし「仕事」を加えると様相が変わります。

とおもいきや、実はそう変わりません。

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連絡を取ってこないには、それなりの理由がある

その理由が個人的なものか・トラブルなのか、仕事は理由になりません

 

 

このサイトによると、9つの深層心理があるようです。

thechange.jp

 

音信不通になる人の心理とは

・連絡ができない状況下にある
・他に夢中になっているものがある
・状況と環境を絶対に知られたくない
・単に距離をおき考えたいだけ
・怒っていて連絡したくない
・話をしたくも聞きたくもない
・自然消滅を狙っている

 

これらの中で、情状酌量の余地があるのは

連絡ができない状況下にある だけです。

 

不都合な事態が起きているのなら、契約相手にそれを伝えて、安全策第2案を持ち込むのが仕事上の付き合いというものです。

 

この音信不通をする人は、それがどのように相手にインパクトを与えるのか、

想像することができません。

身勝手な心理と真理で、「連絡しない」という決断を下しているのです。

クリックすると新しいウィンドウで開きます

そう言い換えれば、

「してない」という不足ではなく、「しない」という決断を下しているのです。

 

 

「ただ不注意で不足しました・・・」的な甘い考えは許されません。

特に仕事では、死刑ものです。

 

では恋愛関係ではどのようなパワーバランスになるのか?

 

これが自分が好意を抱いている相手からであった場合、複雑になります。

1、相手は自分と距離を取りたい(拒絶)

2、あえて気を引きたい(策略)

3、連絡をするのがめんどくさい(自分勝手)

4、不都合な何かを隠している(第3者の存在リスク)

 

これらが考えられます。

 

孫氏の兵法に、

「常に主導権をもって戦(対人関係)は運ぶべし」とあります。

 

 

こちらが恋愛感情の末に振り回されているようでは、

主導権は握られています。

主導権を取り返すためには、相手をある程度振り回す必要があるのですが、そのためにも連絡をつけられないと話は進みません。

 

こういう時には”次に行く”が最も良い選択肢なのです。

そうして執着心をなくし、次に向いておけば先ほどの、2と4の状態に対応できます。

 

策略を仕掛けてきた相手は、自分の策が効かなかったことに対して、

次の手を打つために向こうからアプローチしてきます。

 

1の場合は、向こうの好きなようにさせてあげましょう。

 

 

 

今回は仕事なのでもう待てない

 今回に関しては、ビザ申請ギリギリです。

したがって、他の代替手段を私が考えないといけません。

頭が痛い・・・泣

 

音信不通・・・なめてはいけませんよ。

信頼をすべて失います。

皆様も気を付けてください。