リウマチ外科医の徒然草

リウマチ診療を中心に過ごす外科医の、日々あったこと、考えたことをつづります

関節リウマチ診療ガイドラインを紐解くと見えてくるもの

管理人です。

しばらく雑談を載せていました。

今回は診療ガイドラインについて考えてみます。

 

関節リウマチ診療ガイドライン 2014

関節リウマチ診療ガイドライン 2014

 

 この本は、欧米のtask forceが数年に一度、recommendationを発行しているのに対抗(?)して、日本における日本人のためのガイドラインとして、その時の有名な先生方が集まって作成されたものです。

 

ガイドラインの目次

今はもう2017年になってしまったので、EULAR recommendation 2016という最新が出た後だということを考えると、内容はやや古いと言わざるを得ません。

 

しかし、その当時の日本の動向が読み解けます。

全37の推奨のうち、

5つがMTX、csDMARDが6つ、NSAIDとステロイドが1つずつ、bDMARDが8つです。

それに対して、手術は10で、リハビリが3つです(うち1つは患者教育)。

手術に関してもうち2つは周術期の投薬のことで、実質は8です。

 

薬物療法 20 >> 残り3本の柱 11

 

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ガイドラインの内容

外科医としては手術が気になります。

 

しかし、内容はTKA・THAが強い推奨 以外は内容を伴っていません。つまり他の関節の手術は有効とは言い切れないということです。

 

また、リハビリについても同様であり、有効であることはおそらく明確であるが、その内容は手術よりも多様性に富むため、

「行うよう推奨できる」

というレベルです。

 

どのような訓練が何に効くのか、どれほど効くのか、いつまでは効くのか

これらのエビデンスが欠損しています。

 

ではリウマチ外科医はどこへ向かうのか?

やはり関節機能の再建手術のエビデンスをQOLレベルではなくって、abilityレベルで示す必要があります。

内科の先生方には想像しにくい数字であっても、外科医には有効な指標となります。

 

次のガイドライン改定には、日本の雑誌、Modern Rheumatologyに大量に載せて、乗るようにしないといけないですね。