リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

関節リウマチにおける二次性サルコペニアの診断はAWGSでよいのか? 現実のデータとの乖離をみてみた

管理人です。

 

本日はまじめな内容を。

 

現在頻用されるサルコペニアの診断基準を示します。

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日本は、アジアですので、このAWGSの基準を当てはめるのが妥当とされています。

 

詳しくすると、

■サルコペニアの病期分類

プレサルコペニア: 筋肉量の低下のみ。

サルコペニア: 筋肉量低下あり。 

 「筋力の低下」もしくは「身体機能の低下」あり。

重症サルコペニア: 「筋肉量の低下」、「筋力の低下」、「身体機能の低下」すべてあり。

 

この筋肉量が DEXA法もしくはBIA法で測定される、骨格筋量を身長で標準化した、Skeltal Muscle Index(SMI)が用いられます。

 

SMI = 骨格筋量/身長(m)の2乗

 

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日本におけるRAのサルコペニアの文献では、大阪市立大学のWGの研究が最も早くにR論文化されています。

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対象の1/3が筋量検査のみでサルコペニアに合致したようで比較的多いようです。

しかし彼らのBMIは20しかありません

 

ステロイド使用率は20%のみで、

非サルコペニア群よりもステロイド使用率が低くが、使用量は平均5㎎だったようです。そしてバイオ使用者が少ない。。。

 

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対象者にやや偏りがあるのかもしれません。

 

 

私のデータでは少数ながら、

歩行速度と握力も測ってみました。

 

・握力平均 11.5㎏

・歩行速度平均 0.78m/s

・SMI平均 7.37

 

基本的に寛解症例を対象に選んでいます。

PSLは努力使用最小量です。

 

筋量のわりに握力と身体機能が低いのです。

 

身体的QOLスコアの標準偏差は、24.0しかないのです。

あくまでサマリースコアなので、細かく見るとほかの要素もあるのと思われます。

 

精神的QOLはしかし51.3あります。

  活力の問題とはいえません。

 

 

サルコペニアのもんだいにもかかわらず、介入の余地は筋力ではないのかもしれませんね。

 

この乖離をお示ししますが、これは未発表データなので、ここまでにさせていただきます。