管理人です。
平日よりも忙しいかもしれない週末を終え、
ついにといいますか、最終週となりました。
正確には来週にも2日間出勤予定ですが、フルにいるのは今週までとなります。
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ちょうどブログを書きだして1年となります。無事に(!?)ほぼ留学を終え、月末に帰国します。
1年前には手続きや、イメージの固まらなさから記事を書いています。そのころにオーストリアに対して抱いていた印象と、今の印象は異なるのでしょうか?
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オーストリアにある財産は現在形ではなく過去形である
オーストリアは永世中立の共和国です。王政は第1次世界大戦で崩壊しました。それまでは特に16~18世紀にかけての支配地域など、世界のトップクラスに君臨していました。ハプスブルク家の財宝を見ると、世界各国からの物や世界最高の傑作などが惜しげもなく所蔵されています。芸術も世界一でした。モーツァルトは1700年代の人間で、まさに栄光の時代のオーストリアを象徴します。
ドナウ川の豊かな恵みに支えられた農業国家に、都市部では文化的な面も花咲いた、まさに余裕たっぷりな国家であったろうことがわかります。
ドイツに先日行ってきたので、逆によくわかりますが、ドイツと比較すると、人が明るい印象があります。なれるとよく笑い、よく遊びます。あまり働きません。プライドは非常に高いです。海がないので、外来からの直接刺激はなく、陸地からのゆっくりとした刺激のみが国家としてもたらされる。(日本でいう黒船はない)
そのため狭い領域の中での技術を究めるといった系の文化が盛隆したのでしょう。
自分たちの世界の外にあるものの変化には疎いし興味がない文化が育ちます。
しかし
19年代初めころからプロセインが強くなってきて、米英が強くなって次第に支配力が落ちてきたころに、世界大戦でばくちをしたためその後没落したという印象です。
カジノで、負け始めて旗色が悪くなってから、取り返そうと全財産をかけたベットをしてしまったと例えればよいでしょう。
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1次大戦敗戦後の賠償金やその後のドイツ併合など、そして戦後処理などをみても、その後の没落は否めません。産業ももとが農耕なので、海外に打って出るほどのものはありません。
現在オーストリアが所有している財産というのは、まさに過去の栄光であるということは間違いなく、観光業以外の主要産業がありません。
オーストリアの現在
本来ならば、貧しくとも農業で支えていき、少しの観光でつつましやかに文化を育てれば問題ありません。
電車など、家電製品など、すべてがドイツ製です。たまに米国製の車が走っていますが、ベンツを誇りにするくらい、自分ところに何もありません。
その割には大陸からの移民を非常に多く受け入れています。ドイツの比ではありません。職が足りなくなりますし、収入減がないのでどうしてもお金に厳しくならざるを得ません。
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仕事は遅いし適当なくせに、請求書だけありえんくらい早いのです。私のアパートの管理人も、郵便物を問い合わせてるにもかかわらず、それに対しては風邪ひいたので、動けないといいながらメールの返信に請求書だけつけて送ってくる(怒)
先日はたかが1個1000円の買い物に計3000円の関税をかける。
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ナチュラルなので、本人ら同志はまったく気にならないらしいのですが、日本人の「お金に汚いのは卑しい」という美意識からは、鼻につくくらいです。そういえば、わたしのOberArztをした先生も、日本の話題になった時に、Neibenの病院のペイだけやたら食いついてきたのを思い出しました。
オペラ座などもあり得なくくらいの高値を取っています。
あえて言えば、今のオーストリアは
武士は食わねど高楊枝 から困窮して商人にコメを前借している状態といえます。実情はくるしいのでしょう。
だからこそ右傾化する・・・
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右傾化が今後の心配の種
前述までの通り、自国に対するプライドは非常に高いです。
移民を受け入れてきたけど、自民族に対する自意識過剰。
他方他国に興味がないので、彼らから見ると
アジア人 ∺ 中国人 なのです。
そして欧米人独特の目線
西欧人 > 東欧人 >> アフリカ人、アジア人、インド人、中東・・・
すごく☝から見てきています。
私の指導医もそうでした。自分たちが勝てないところに関しては、話題を避ける。決して負けを認めない。謙虚でなく他民族を理由なく見下している。
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オーストリアでは、国立音大の学生であっても、移民局が在留許可を出さないなんている意味の分からない事態が起きています。
欧米人以外は、人でないといいますか、締め出したがっています。
トランプ大統領を生みだした、アメリカ内の白人至上主義、KKKなどにまっすぐつながる発想です。
ドイツの方が日本人を別に扱ってくれる
日本では有名な話かもしれません。ドイツでは日本人は戦友であると。
そして戦後驚異的な産業による回復を果たした両国。酷似しています。
ミュンヘンに行ってわかりました。
公共交通機関のチケット自販機で、言語で日本語が選択できるのです。
空港免税の書類にも日本語があります。
中国語もありますが、アジア人ひとくくりでないのが私にはうれしいのです。
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対して、オーストリア。
私も正直何回も中国人?と聞かれました。
他国の研修生にも中国と聞かれたのはショックです。それに、言語選択は英語とドイツ語しかありません。免税書類に中国語はありますが、日本語はありません。
この国では、
ドイツ語を話せないだけでむっとされます。DHLのお姉さんに電話で知らない人にあんなに嫌悪感を出されなければいけないのかわかりません。
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英語を話す欧米人は、合わせないといけないと思っているようです。でもスペイン人やフランス人に対しての扱いは・・・とはいえみんな欧米系です。
つまり英語の能力で壁を超えられないものは、人にあらずとして扱われます。
日本人も移民としてしか扱われないのです。
オーストリア人の武士の高楊枝にも困ったもんです。
管理人が最近とみに感じる言葉の壁に伴う無力感がここにつながります。
次に海外に出る機会があれば、どこに行くのがいいか考えもんです。