、管理人です。
今日はリハビリのお話。
以前に知っておくべき変形として、とある変形手をご紹介いたしました。
www.orthopaedicrheumatologist.com
この時の動画がこれです。
スワンネックが腱の尺側偏位と脱臼によって不可避なほど変形と機能障害をきたしております。すぐに手術をしても成績が良くないので、先にリハビリを4か月行いました。
作業療法士・ハンドセラピストによる2回/週が継続しています。
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そして現在の動画をお見せします。
いかがでしょうか?
MP関節の伸展制限は少々改善したような感じです。しかし、相変わらず頑固な右環指の拘縮があります。中指は偏位しているので、ある意味通常の尺側偏位なのですが、環指のこの位置がなにか病態を見逃している気がして、気になって仕方ありません。
現在私が想像している病態をお示しします。
意外と小指が尺側偏位していないことから、小指は外在筋、すなわちEDCとEDMが拮抗しているのではないか、MPJで腱間にボタン穴変形様に引っかかっていて、尺側への力がキャンセルされているのではないか? その結果両側の内在筋腱のテンションばかり上昇して強いスワンネック変形をきたしている。なので小指はMPJで屈曲位に固定される。中指のの伸筋腱は、一般的と同じく(動画のとおり)尺側に偏位と脱臼をしているので、指は尺側に傾斜します。結果として、環指は尺側に小指の壁、橈側から中指の壁が迫ってくるため、挟み込まれて、クロスフィンガー様になる。
その証拠に、指のグリップ位では環指の追いやられた感は軽減します。
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ということで現在の手術計画です。
示指の尺側内在筋腱切離
中指の尺側内在筋腱切離→Tompson-littler 伸筋腱矢状索再建→腱中央化→腱延長
環指の尺側内在筋腱切離→(?)環指の腱の位置が同定できていないのです。
小指の尺側内在筋腱切離(ADM)→伸筋腱矢状索修復
これからMRIやエコーの力を借りて、解剖を明らかにしてから実際には臨みます。