リウマチ外科医の徒然草

より良く生きるための抜け穴探しのゆる~いブログ

コロナ自粛症候群が増えています 自身の体の変調に注意が必要

管理人です。

 

緊急事態宣言は、関西圏に続いて、首都圏でも来週には解除されそうな勢いになっていますね。

これで少しは経済も回るでしょうか?

経済学的な死を迎える人が少しでも少なくなりますように。

 

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引用元は左上に

 

 

 

ところで、本日のお題は「コロナ自粛症候群」です。

 

 

整形外科では、一般病院ではおおむね通常営業が続いてきていましたが、軒並み外来患者数が半分から2/3くらいに落ち込んでいました。

 

大体3月中旬から5月までの2か月間、医療機関は大赤字が続いたものと思います。

 

私の勤める病院でも、手術は急を要するもの以外延期の方針が決まり、手術件数が1週間に3件まで激減、手持無沙汰の医師が増えました。

 

今週に入り、外来がにわかに忙しくなってきました。

 

主訴の多くが、、、、

 

「腰痛」

「肩痛」

「ひざ痛」

 

しかも40歳代から50歳代、それと70歳前後に集中しているのです。

 

40~50歳では、軟骨の減少や、椎間板障害など、そこまで強くないです。

 

器質的なよりも機能的な痛みが明らかに増えているんです。そう、コロナ自粛症候群。

 

 

 

 

 

 

みなさんも3月から5月の連休明けまで、約6週間の自宅軟禁をしたことと思います。

 

その間、ほとんど体を動かさず、手持無沙汰になるので、食べてばかりの方が多かったのではないでしょうか?

忙しかったのは、上の方のレベルの方で、リモートワークでも自分の仕事ができる方たちだけと思います。彼らは、むしろ移動時間が無くなり、Webミーティングが増えたりで忙しくなっていたと思います。

 

 

多くの方は、6週間の”不動”を経験しました。

 

 

人はベッド上安静をしていると、0.5%/日で筋肉が減ります。

さらに宇宙に行くと、その倍の1%/日で筋肉が減ります。

 

 

おそらく今回の「おうちにいよう」は、0.2%/日の筋肉減少を引き起こしたと考えています。

 

動画を見ながら運動とはいっても、しょせん30分までです。ほとんど効果はありません。なんせ、普段は仕事に行ったりで、最低でも10時間は抗重力肢位を取っているわけですから。

 

0.2%×42日間 → 20%以上!!

 

 

 

20%以上の筋力減少と3~5㎏の体重増加が皆さんに生じています。

クリックすると新しいウィンドウで開きます

 

 

 それゆえの、ひざ痛、肩痛、腰痛です。

 

加えて体重増加により、耐糖能異常、血圧の上昇などから、心筋梗塞や脳卒中が増加することが予想されます

 

 

青壮年期の方は、十分に体の変調に気を付けてください!

自分は、大丈夫と思わないで!

 

 

 

以上、外来患者の変化から感じた違和感をお伝えました。